グループ研修のチューター(狂言回し)はいい人だった。
40代くらいの男性で、開業して15年くらいだと言っていた。
ワタミの会長みたいな奴が出てきたらどうしようかと思っていた。
グループ研修は、テキストにそって番号順に質問が当てられていった。
質問が当てられると、その人の顔がパソコンでどアップになるので、質問が当てられたときは恥ずかしかった。
ぼくのグループは札幌11から札幌19の9人だった。ぼくは札幌16だった。
みんないい人そうだった。
マスクパッセンジャーみたいな奴がいたらどうしようかと思っていた。
1回目のグループ研修は、貸金返還請求事件の訴状の作成と、売買代金請求事件の答弁書の作成が課題だった。
ぼくが初めて当てられたとき、起案の作成をしてきましたかと問われた。やってませんと答えた。
必ず起案の作成をしてから研修に臨んでくださいとテキストのはしがきに書いてあるのだが、ぼくがテキストを開いたのは、この日が初めてだった。
がんばってついてきてくださいと言われた。
チューターが、この中で起案をしてきた人は手を挙げてくださいと言ったら、9人中4人が手を挙げた。
研修生の半分以上が予め起案の作成をすることを知らなかった。
貸金返還請求権の要件事実は何ですかと聞かれたので、人が人に金を貸すことだとか、催告をすることだとか、適当に答えてみた。
根拠となる条文を聞かれたが、当然わからないので、スマホで検索して、民法の587条と答えた。
質問を当てられると必ず条文を聞かれた。
予習のときに必ず調べておこうと思った。
計3時間40分の研修のうち、5回か6回くらい当てられた。
遅延損害金を請求するときの要件事実とか、被告に送った訴状が受取人不在で戻ってきたときに取るべき別の送達方法とか、有権代理の要件事実とか、いろいろ聞かれた。
チューターが、山下さんには難しい質問ばかり当たりますねと言った。
そういう訳ではなく、ぼくがモタモタしているだけだった。
しっかり予習をしてグループの足を引っぱらないようにしようと思った。
チューターが、1回目のグループ研修は例年時間が30分以上あまる、しかし初のリモート研修は例年より時間がかかっていて、もしかすると時間内に終わらないかもしれないと言った。
チューターは最後の方は時計ばかり見ていた。
きれいに時間内に終了した(と思う)。
チーム北の国からの皆様、短い間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
ぼくはポンコツなので、何も期待しないでください。
わははー