前回の続き。
※向かって右側の試験官→右
※向かって左側の試験官→左
※口述試験の記憶はあいまいです。再現率は50%程度です。
左「では、次は私から、司法書士法についてお伺いします。」
質問する試験官が代わった。
左「司法書士の‥(略)‥ギムを、3つあげてください。」
何かいろいろしゃべっていたが、よく聞き取れなかった。
司法書士の義務を3つか。
①事務所設置義務、②依頼応諾義務、③秘密保持義務。
覚えているぞ、LECのレジュメに書いてあった。
私「はい、司法書士のギム、ですね‥ まず、事務所を設置する義務、それと‥」
大げさに右手の親指を折って数えてみせた。
左「違います、ジムです、ジムジム! 司法書士の事務です!」
あわてるな、それもレジュメに書いてあった。
私「あっ、失礼しました。ギムではなく、ジムですね、まず、えー、登記の申請を、代理する事務、それと‥ 検察庁ですとか、法務局ですとか‥ そういうところに提出する、書類を作成する事務、3つめは‥ 審査請求の、代理をする事務‥ だと思います。」
左「はい、わかりました。では次に、司法書士は、依頼に応じる義務がありますが、その理由は何でしょうか。」
これもレジュメに書いてあった。
私「はい、司法書士という資格は、国から独占的な業務を与えられた資格ですので‥ 公共的な役割を、担っているからだと思います。」
左「はい、わかりました。では次に、司法書士法、61条の注意勧告についてですが、これはどういうものでしょうか。」
これもレジュメに(略)
私「はい、司法書士会が、所属している司法書士に対して、注意を促したりですとか、あと‥ (何だっけ) あの‥ (しばし沈黙) 注意を促したりですとか、取るべき措置を取るように‥ 勧告する制度だと思います。」
左「はい、わかりました。では最後に、山下さんが司法書士になるときの、心構えのようなものがあれば、教えてください。」
こういうアドリブが最も苦手である。
私「はい、やはり、法令を遵守して‥ そして‥ この北海道で、地域に貢献して‥ えー、地域に貢献していきたいと思います。」
恥ずかしかった。
小学生だってもう少しマシなことを言う。
左「はい、わかりました。以上です。お疲れ様でした。」
私「ありがとうございました。」
私「失礼します。」
媚を売るような卑屈な笑顔を残して、会場を後にした。
雑な仕事をしたと思った。